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登る山をきちんと選べば、雨でも登山は楽しめますよ(^_^)

[雨の日の登山] 登山中止の判断基準は?

登山に行くならやっぱり晴れた日が最高です。

予定した日はどうやら雨の予報、楽しみにしてたから中止になんてしたくない!でも無理はできないし…迷う人も多いとは思いますが、登る山をきちんと選べば、雨でも登山を楽しめるのです!

大雨の場合はもちろん無理ですが、雨だから絶対に登山できないと決めつける必要はありません。晴れの予報でも、急な雨に降られる時だってあります。

晴れた日と違うコンディションやその感覚を知っておくことは、今後の登山のためにもなるでしょう。

雨に当たって植物がより美しく見えるのも、雨の日の登山ならではの魅力です。そんな雨の日登山の中止と決行のポイントや注意点について紹介します。

1:雨の日登山の危険性

雨の日の登山は、場合によっては遭難や大怪我につながるリスクが潜んでいます。なるべく登った経験のある、慣れた山を選んでください。

慣れた山であれば、いつもとの違和感に気づき、危険を回避しやすいです。

当日が一日中晴れの予報だったとしても、雨対策の準備はしておきましょう。

よく耳にすると思いますが、「山の天気は変わりやすい」というのは本当で、急に雲行きが悪くなることもあります。

使わなかったらラッキーと思って、「邪魔だし、持ってこなければよかった」なんて思わないでください。

命に関わるものなので、雨対策の装備を選ぶときは、できるだけ質の良いものを選びましょう。

雨の日の登山にはどんな危険があるのか、これから詳しく解説します。

体が濡れることによる低体温症

低体温症とは、人の体温が一定の温度より下がったときに現れる様々な症状で、放置すると死に至ることもある危険な病気です。

雨の日の登山では、肌や衣類が雨水で濡れることで低体温症が起こります。

多少の雨なら濡れてもいいや、などと考えて雨対策をしないでいると、急に大量の雨に降られて服が濡れてしまい、体温が奪われ、低体温症になってしまうケースがあります。

山中ではすぐに体を温めたり、病院に行ったりすることが困難なので、症状が悪化しやすく、とても危険です。雨が降り始めたらすぐに雨具・防寒具を着用、肌や衣類が濡れないようにして、低体温症を予防しましょう。

突然の天候変化に備えて、常に荷物の取り出しやすい位置にしまっておくことが大切です。身体が濡れることは極力避けたいので、ザックの上の方などに入れてすぐ出せるようにしておくといいでしょう。

レインウェアを着ると、湿度の高い夏場の登山では大量に汗をかき、長時間歩いていると脱水症状に陥ることもあるので、こまめな水分補給も忘れずに心がけてください。

最近では、吸汗速乾性に優れた肌着もいろいろと開発されているので、通気性の良いレインウェアを選び、吸汗速乾性のある肌着を着用することで、蒸れによる汗冷えを軽減することもできます!

良い装備を準備したら、こまめな気遣いで、なるべく濡らさないよう努力しましょう。

視界不良による遭難

足場が悪かったり入り組んでいたりする山道を歩くときには、視界が狭いと足を踏み外し、転落事故につながる恐れがあります。

雨の日の登山は、雨や雲で視界が悪くなり、危険です。日差しが遮られた登山道は薄暗く、ときにはどこを歩いているかわからなくなって遭難してしまうことも…晴れた日には何気なく視界に入ってくる標識や目印も、暗くて見落としてしまうこともあります。

暗くなる前に下山するつもりでも、ライト類はしっかりと装備しておきましょう。頭に装着するタイプのヘッドライトなら、両手が使えるので登山の邪魔にならず、おすすめです。

天候が崩れると一気に真っ暗になることもあるので、しっかりと準備しておくことが大事です。足元が滑りやすいので、普段ならなんてことのない道でも、滑落や転倒の危険が高まります。

杖を活用するなどして、滑らないように対策しておきましょう。

沢や川の氾濫

雨の後の沢や川は、普段より水量が増えていることがあり、晴れた日とは全く違うのでとても危険です。

決して無理はせず、増水に遭遇した場合は近づかずに引き返す、事前に迂回ルートを調べて登山計画を変更するなど、判断力が必要となってきます。

2:雨の日登山を決行する際の判断基準

直近1週間前から大雨が降っていない

仲間を誘って登山計画を立てたけど、明日の天気ははっきりしない予報で、「晴れた日に出直そうかな…」と迷ってしまう場合、ここ1週間の間に大雨が降っていなかったかどうか確認しましょう。

久しぶりの雨ならば、問題なく登山できます。

天気予報が小雨もしくは半日雨のとき

小雨や午後から雨の予報だった場合は、基本的には午前中に終了できるくらいの行程で出かけるようにしましょう。

シトシトと降る雨なら、きちんとレインウェアを装備して、滑りやすい足元に注意するなど、丁寧に歩くように気を付ければ大丈夫です。

また、短時間での行程なら、天気予報が外れてしまった場合などにも対処しやすいので、2~3時間の行程の登山をおすすめします。

3:雨の日登山を中止する際の判断基準

災害に巻き込まれる危険性があるときは登山は我慢しましょう。

登山道だけでなく、登山項に行くまでの道中にも危険が潜んでいることもあります。ときには中止の判断も必要です。

断続的に雨の日が続いている

前日までに断続的に雨の日が続いている場合は、中止にします。登るときに晴れていればラッキー!なんて決行したくなりますが、「鉄砲水」の危険があります。

鉄砲水は、雨の後の川や沢の急激な増水で流木などでせき止められていた天然ダムが決壊し、一気に激しく流れ出すことです。

雨が止んでも決壊せずに天然ダムが残っている場合もあるので、断続的に雨が続いている場合は、雨が止んだからといっても安心できません。

天気予報が大雨の予報になっている時も同様です。

大雨はもちろん、2日前~前日に山の天気予報を確認し、降水確率が40~50%以上のときは、もし雨が降らなくても悪天候であることは間違いないので、中止にした方が良いでしょう。

土砂災害の可能性がある

雨の勢いが強いときや、降水量が多いときは、土砂災害の危険が高まります。雨が降ったときに発生しやすい土砂災害ですが、土の中の水分量が多くなっている雨の後にも発生することがあります。

大雨の予報があるときや断続的に雨が降った後の登山は中止にした方が良いでしょう。

4:まとめ

雨の日の登山の注意点と中止・決行の判断について紹介しましたが、このくらいなら大丈夫!と思う人もいれば、不安な人もいると思います。

練習やリスク回避が十分できる計画でない場合、気持ちに少しでも迷いがあるのであれば、中止にすることをおすすめします。

登る予定の山の天気は雨でも、東や西の方にずれると晴れている場合もあるので、天候に応じて代替案を用意しておくのも良いでしょう。

雨でも楽しめる山はたくさんあります。

「景色が見えなくて残念」なんて思わずに、余裕があれば、雨の日の非日常的な雰囲気の登山を楽しんでください!

(mt.innホームページより参照)

木曽の3000m霊峰 御嶽山‼︎ 2014年の噴火によって亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

2021/8/21〜22 御嶽山(黒沢口コース:歩行距離7,9m,累計標高差990m,雨)ツアー開催

2014年9月27日午前11時52分に水蒸気噴火によって犠牲者58名行方不明者5名と多くの貴い命が失われた御嶽山。あれから7年が経とうとしています。今回ガスに覆われた剣ヶ峰に立った時、この噴火災害でお亡くなりになられた方々の無念を思うと紡ぐ言葉も見つかりませんでした。紅葉の週末、久しぶりの晴天の山歩きをたくさんに登山者で賑わい楽しんでいたんでしょう。御嶽山がまさか噴火するとは夢にも思っていなかったはずだった。ほんとうに不運と言うしかないんだろうか。謹んで心からお悔やみ申し上げます。

富士山に次ぐ高さを誇る日本有数の霊峰として知られている御嶽山。いつかはツアーを企画して来たいと思っていたのです。郡山市を4時に出発して長野道塩尻インターから木曽路を約1時間半、ようやく神秘の霊峰御嶽山が見えてきた。御山ロープウェイから一気に雲海が望む2150mの世界に。きょうは石室山荘(9合目)2820mをめざします。ここは歩き始めて10分に位置する、中の湯登山口から合流点に建つ行場山荘です。

樹林帯の荒れた登山道を約1時間半、急勾配で足下が悪く思ったより疲れたでしょうか?女人堂(8合目)に到着。昔はここまで女性が登れたらしい。

あたりは岩肌が多くなって目の前の絶壁の上には石室山荘が見えるが距離はないが標高差380m。まだまだ大変かも。そろそろ空も暗いし雨模様になって天気もあやしいです。

このあたり一帯から霊峰の雰囲気が…。

少しずつ展望も利かなくなってくる(//∇//) 日本海側からの偏西風の影響も受けやすい御嶽山は雨量も多い山でもある。

一般の登山者よりも御嶽登拝の皆さんが目立ったいた。拝みながら時よりのホラ貝を吹く白衣装は霊峰にふさわしい姿だろうか。

3時間半かけて絶壁に建つ今夜の宿到着です。濡れた雨具を脱いでお茶を頂いた。なんて優しい山小屋なんだろうか(^_^)

北アルプスにない温かみのある山小屋石室山荘です。参加者の差し入れ梅酒に加えてビールを飲むながらの夕食の時間です。久しぶりの一人部屋でゆっくり寝ませて頂きました。

一晩中の雨の音で眠れただろうか?でも皆さんお元気で剣ヶ峰山頂目指して出発します(^_^)

雨模様の岩稜は滑りやすい。一歩一歩慎重に登りましょう。

山頂直下にはコンクリートのシェルターがありました。噴火防災対策や避難ルートの確保など最善を尽くしています。

剣ヶ峰山頂はガスっておりあいにくの雨模様です。展望があれば北アルプス、中央アルプスから富士山と絶景パノラマはお預けになりました。

犠牲者58名と行方不明者にご冥福をお祈りしています。

悪天候で登山難度が上がり大変な山行になりましたが、皆さん無事で剣ヶ峰山頂です。

噴火で亡くなられた方々のご冥福をお祈りして御嶽山を後にしました。

沢すじの悪路を下って無事に御岳ロープウェイ山頂駅に到着しました。木曽の温泉につかってお蕎麦を頂いてから帰路につきました。ご参加の皆さまありがとうございました。

 

コロナ禍 近場の低い山での遭難リスクを考えてみませんか。

コロナ禍となって以降、近場の低山に登ろうとする人が増えています。しかし、運動不足の解消とはいかず遭難してしまうケースも急増。ワクチンの接種が済み、「近場の山なら」と軽い気持ちで出かける人も多いかと思いますが、この時期の登山には、移動などでの感染の恐れに加えて、コロナ禍での体力低下のリスクも潜んでいます。

昨年は低山登山者(初心者)の遭難するケースは警視庁の統計によると増加。近場の低山だから楽に登れると間違った認識が遭難増につながった可能性が高い。特にコロナ下での運動不足や在宅時間の長時間化が疲労による遭難に影響しています。運動不足だから山に登るのではなく、山に登るためには体力が必要です。

低い山でなぜ遭難ししてしまうの?~救助された人に聞いてみた。

2021年5月28日事故

男性が山で遭難したのは、いつものハイキングの途中でした。
山道を歩いているうちに道に迷い、気づけば辺りは暗闇に。そして、警察に救助されました。新型コロナの影響で、身近な山の人気が高まる中、男性のように「低い山」で遭難するケースが相次いでいます。なぜ、そんなことが起きてしまうのか?実際に遭難してしまった人に話を聞いて、検証してみました。(甲府局記者 清水魁星氏の取材より)

4分の3以上が「低い山」で遭難

Q:山梨県の「山」と言えば?
A:富士山。

富士山

その答えが多いと思います。

富士山や南アルプスなど名だたる山々がそびえる山梨県では、去年、山岳遭難が111件起きました。(山梨県警調べ)

でも、実は、そのうちの85件は、富士山などではない「比較的標高が低い山」で起きていたのです。その率、実に76.5%にものぼります。

「標高780メートル」での遭難とは?

それではなぜ、標高が低い山で道に迷ってしまうのでしょうか。

甲府市の市街地からほど近い標高780メートルの要害山(ようがいざん)。

一見、人が遭難するような山には見えませんが、去年だけで2人が遭難しているのです。

実際に遭難してしまった人に取材を申し込むと、匿名を条件に、当時の状況を話してくれました。

「なぜ遭難?」 男性に聞く

その1人、甲府市の50代の男性です。

去年3月、要害山で道に迷って遭難しました。

男性はウォーキングが趣味で、この日も、要害山の近くの森林を通る遊歩道を歩いていました。

歩き始めて1時間ほど。
午後4時半ごろ、歩く距離を伸ばしたいと思い、何気なく要害山に入りました。

遭難した日に男性が撮影していた 要害山入口付近

男性
山登りではなく、あくまで遊歩道を歩くハイキングの延長というかたちですね。
山登りという意識は 全くありませんでした。まさか遭難するなんて思ってもいませんでした。

倒木の先を進むと…

男性は要害山に入ったあと、標識に沿って歩いていきました。

しかし、15分ほど歩くうちに、少しずつ道に自信がなくなっていきます。
そうしているうちに、倒木で道がふさがっていました。

途中には倒木 この先で迷ってしまった

先に進むか考えましたが、「せっかくここまで来たんだから」と考え、倒木をこえ、先に進んでいきます。

しかし、その判断が誤りでした。倒木をこえたあと、道がわからなくなっていったのです。

勘を頼りに、獣道のようなところを選んで歩いていくうちに、気がついたら前に道はなくなっていました。

辺りは薄暗くなっていった

午後6時ごろ、周囲は薄暗くなっていきます。
登山の装備もなかった男性は、途方に暮れて消防に通報。救助されたといいます。

男性
『やっちゃったなあ』という気持ちでしたね。ここで一晩寝るとなると、しんどいと思いました。

救急車とか消防車のサイレン音が聞こえてきて、大ごとになってしまい申し訳ないという気持ちでした。

登山歴30年のベテランでも遭難してしまった

遭難したもう1人は、40代の女性でした。
子育てなどで中断期間があるものの、登山歴30年のベテランです。

大学生のときに登山を始めた女性は、標高2000メートルを超える山への登山経験があるほか、山小屋でアルバイトをした経験もあるそうです。

富山県の剱岳(標高2999m)にて

軽い気持ちで、1人で要害山に登ろうとしたといいます。

1人でも気軽に登れると思い、要害山に行った女性。
詳しい下調べはせず、登山靴や水を持って山に入り、遭難してしまいました。

女性
毎年、山菜採りやキノコ採りで迷う方がいるという話を聞いて、そんな人もいるんだなあと思っていましたが、まさか自分が迷うとは思ってもいませんでした。

道に迷ったと感じたときには、すでに午後3時半すぎ。
日が落ちて暗くなってしまう恐怖から警察に通報し、ヘリコプターで救助されました。

女性
明確にどこで迷ったのかは今でもわかりません。道だと思って進んでいたらいつの間にか迷ってしまっていたという感じです。油断がありました。

登山ガイドと現場に行ってみた

2人の話を聞くと、共通点は「いつの間にか迷っていたこと」のようです。

私は、実際に現場に行ってみたいと考えました。
しかし、私は東京育ちで、山歩きの経験もほとんどありません。
自分が遭難してしまっては本末転倒です。

そこで、登山歴40年以上の登山ガイドの岩間修さんに頼んで、一緒に現場に入ることにしました。

岩間修さん

まず、1人目の男性から聞いた道のりをたどっていきます。

しばらくは道幅が広く、はっきりとした道が続いていました。

とても迷うような山には思えません。

岩間さんも「このくらい良い道だったら、山なら高速道路ですかね」と楽しそうに歩いていきます。

迷いやすい典型的な場所とは?

ところが、歩き始めて10分ほどすると、岩間さんが立ち止まります。

そして「迷いやすい典型的な場所」として教えてくれたのが、次の画像の道です。

一見、普通の登山道に見えるが…

「ただの道じゃないの?」。

そう私は思ったのですが、岩間さんによると、この画像の道は登山道ではありません。
ここをまっすぐ歩くと、別の山に入ってしまい、迷う可能性があるということです。

岩間修さん
これは道ではなく、踏み跡がついて道のように見えるだけなんですよ。

ほかにも造林業者が歩くための道とか、地図に載っていない獣道などがたくさんあり、知らないと引き込まれちゃうということになります。

色々な道があるように見えるのは、生活エリアに近い低い山の特徴だそうです。

低い山は道が見えにくく…

気を取り直して、正しい登山道を上っていきます。

20分ほど歩いたところで、岩間さんは、低い山で道に迷う別の要因を教えてくれました。

高い山に比べ、低い山は木や草が生えやすく、道が見えにくくなるというのです。

草が道を覆い隠している

この写真は、岩間さんが去年9月に撮影した写真です。
草が伸びて、登山道を覆い隠しています。

この状況では、道がわからなくなってもしかたありません。

遭難の現場に到着

さらに10分ほど歩くと、登山道は、倒木にさえぎられていました。

要害山で遭難した男性が、この先を進んで道に迷ったと証言した場所です。

倒木をこえて進むと…

倒木をこえ、さらにくぐって進んでいきますが、途中で私は、完全に道がわからなくなりました。

岩間さんによると、ここも、もともとしっかり道がわかる場所でした。

しかし、倒木で路肩が崩れてしまっています。

このため、一時的に道が途切れるかたちになり、先の道がわかりにくくなっているのです。

これは、登山道の整備が十分でないことが多い里山で起きやすいことだそうです。

「低い山」だからこそ…

岩間さんは「低い山」には高い山にはない危険があることを知ってほしいと指摘します。

岩間さん
例えば、北アルプスとか南アルプスの方が、登山道がはっきりしています.

一方、『低い山』では、里に近ければ近いほど山の中にはいろんな道があります。
そういう意味では低い里山の方が道に迷いやすいともいえます。

道に迷わない2つのポイント

それでは、低い山で遭難しないためにはどうすればいいのでしょうか。
岩間さんは、2つのポイントをあげます。

1つめが、「登山前にしっかり下調べをする」こと。

遭難してしまった2人に話を聞くと、2人とも事前の下調べをせず、思いつきで山に登っていました。
低い山でも、事前にルートなどの下調べをしっかり行って、計画的に登山することが大事だといいます。

岩間さん
街に近い山だからとか、低山のハイキングコースだから大丈夫だろうという、まずそういう考えをなくしていただきたい。

2つめが、「違和感があったら、引き返す勇気を持つ」ことです。

遭難した2人は、「もう少し進めばなんとかなるだろう」と思いながら進んで引き返せなくなり、最終的に救助を要請しました。

岩間さんは、登山のときは、「あれ?」と思った時点で先に進まず、引き返す勇気が大切だと話します。

岩間さん
歩いていておかしいなと思ったら、先に進まないでそこで引き返す。

自分の身は自分で守るという点でもそういうことを心がけ、登山をしてほしいですね。

最新の対策も

登山雑誌の元編集長・萩原浩司さんにも、どんな対策があるか聞いてみました。

萩原さんが勧めるのは、「登山アプリ」です。

色々なアプリが出ていて、スマホに事前に地図をインストールしておくと、電波が入らない場所でも、GPSで現在地がわかります。

圏外でも使える

雑誌「山と渓谷」元編集長 萩原浩司さん
自分がどこにいるのかを常に把握しておくことは、実はとても大切なことです。

標高が低いから安全だという思い込みは捨ててほしいと思います。

このアプリはとても便利で、私も取材の時に活用しました。

ただ、警察にも取材すると、スマートフォンの電池が切れないよう注意が必要とのこと。
予備のバッテリーや紙の地図も準備しておくことが必要だということです。

取材してみて

私は、この内容を伝えるリポートを、ことし3月末から4月にかけて放送しました。
視聴者からは、低い山に潜むリスクがよく分かったという反響もありました

一方で、この5月の大型連休中にも、今回取材した要害山で「2人組が遭難した」と警察から発表があり、まだまだ伝え切れていないことも痛感しました。

ある4月の週末、日本百名山の1つ、大菩薩嶺を訪ねてみました。
コロナ禍で自粛が求められる中でも首都圏からの多くの登山客でにぎわっていて、近場の登山の人気をあらためて実感しました。

豊かな自然に恵まれた山梨県。
遭難してしまう人を少しでも減らすためにも今後も取材を続け、さまざまな情報を発信していきたいと思います。

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