白装束に身を包んだ参拝者が今も訪ねる月山(日本百名山)であるが、同時に花の山でもあり、東北唯一の夏スキーの山でもありました。
2025年7月24日
2025/ 7/19 花の月山ツアー データ:歩行距離6,6km・累計標高差587m・歩行タイム5時間(月山リフトから姥ヶ岳を経ての周回コース
月山は山形県の中央に聳える標高1984mの火山で、日本百名山にも数えられる名峰です。山頂には月山神社が祀られ、山岳信仰としても有名です。湯殿山、羽黒山と共に出羽三山の1つとしても知られています。月山は標高2,000kmに満たない山ですが、日本海からの季節風をまともに受けるため3,000m以上の山でないと見られないような、たくさんの高山植物に出会えます。6月から7月に見られる、雪の傍らに咲く様子は雪田植生と呼ばれ、学術的にも大変貴重な現象と言われています。見どころスポットは、姥ケ岳山頂、そして、金姥、柴灯森、牛首、月山山頂にかけてのルートです。今回はお天気に恵まれて、姥ケ岳や山頂からは朝日連峰から蔵王連峰など東北を代表する山々が望むことができました。花の百名山と言われる月山に生息する130種以上の花が咲き誇る高山植物も楽しみです。

久方ぶりの夏の月山ツアーです。月山リフトを利用して標高1500mまで一気に森林限界まで達してします。それでも好天に恵まれて暑さが気になる山行になります。後方に見える姥ヶ岳では残雪の中でスキーヤーが楽しんでいるようです。


あこがれの朝日連峰が目の前に迫って来るようです。今季はだいぶ積雪があったのですが、連日の猛暑でゼブラ状の雪面も少なくなっているようですね。

リフトから姥ヶ岳山頂まで約30分の上列が続きます。やはり汗ばむ陽気になりました。

雪渓の登りが待っています。慎重に登りましょう。ここで下り坂の雪渓を思い浮かべると不安になる。たおやかな月山のイメージでアイゼン準備を皆さんにお知らせしなかったんです。まあ、午後からなら雪もザクザクなるだろうと短絡的な思考。


東北では最後までスキーができるので有名な月山です。なんか研修のような感じで滑っていました。

牛首への近道もあるが、まずは姥ヶ岳に登り、そこから木道をたどり、正面に見える月山を目指しましょう。この一帯は百花繚乱なエリアと展望が待っています。

ミヤマキンバイ、ビナザクラ、ニッコウキスゲ、トウゲブキ、青のツガザクラなどが目立ちます。





姥ヶ岳山頂からは、たおやかな月山の山並みが見渡せますね。











牛首分岐を過ぎると岩場の急勾配が続くが、チングルマやミヤマキンバイが疲れを癒してくれる。空を見上げると虹のような色彩が見える。彩雲といわれるようだ。

振り返ると姥ヶ岳までの歩いてきた稜線が美しい。山頂まであと僅か、頑張りましょう。


おつかれさまでした。予定通りの時間に月山山頂に到着しました。午後からは少しずつ雲がかかって鳥海山を望むことは出来ず残念でしたが、これで日本百名山一座達成しましたね。

岩場を慎重に下りてきたまではよかったのですが、牛首分岐からリフトまで向かう途中、かなりガスって来ましたね。

おわんのような雪渓下りがあります。思いのほか雪が固まっていたのは誤算でした。ツボ足で一歩一歩進んで来ましたが、目印の虎ロープで皆んなが掴まったせいか外れるというアクシデント。最後は滑り落ちる羽目になってしましました。アイゼン装備があればと悔いながら反省しています。皆さま、危険な思いをさせて申し訳ありませんでした。







アクシデントもありながら、皆さま無事に山行を楽しんでいただけました。振り返ると、あの雪渓通過されている登山者が見えています。他人事ではないと最後まで心配でしたね。

リフトを利用しての姥ヶ岳経由の月山ツアーでした。残雪と百花繚乱に咲く花を楽しめたようです。

温泉♨️に立ち寄ってから帰りましょう。スイカとトウモロコシは当たりでしたね。ご参加いただきありがとうございました。
ニッコウキスゲが黄色いジュタンのように一面に埋めつくす初夏の雄国湿原でした!雄子沢渓谷のせせらぎを聞きながらのんびりと歩を進めよう。
2025年7月10日
2025/ 7/ 9(水) 雄国湿原ハイキングツアー データ:歩行距離:12km・累計標高差380m・歩行時間5時間(休憩含)
猫魔火山の活動時期は磐梯山よりはるかに古く、推定でおよそ100万年前と考えられています。現在はすでに火山活動は休止状態にあります。雄国山は猫魔ヶ岳の噴火によってできたカルデラ湖雄国沼を囲む外輪山のひとつ。雄国沼の周囲にはニッコウキスゲの群生地が存在し、開花シーズになると多くのハイカーが訪れます。群生地の面積で言えば尾瀬に及びませんが、面積当たりの生息数では日本一の規模となっています。6月中旬にはレンゲツツジが周辺の山腹が赤く染め、7月上旬にはニッコウキスゲの大群落が、雄国沼を黄色い絨毯のように覆っているのでお楽しみください。

今週末までハイカーで大混雑だったが、平日のきょうはどうやら一人占めの様相です。雄子沢駐車場から、ニッコウキスゲの大群落地をめざしハイキングを開始しましょう。

しばらく樹林帯の中を緩やかに登る。左手を流れる雄子沢のせせらぎを聞きながらのんびりと歩を進めましょう。緑の覆われたこの一帯は、ブナ林やカエデ、トキノキ、ホウノが混生する森でしょうか。

街中は熱中症対策はどうしようかと言われている今日も、森の中だと直射日光が差さず、5度くらい気温が下がる効果があるようです。

雄国沼の前に建つ休憩舎まで約90分の道のりを軽快に進んでいます。マイナスイオンを吸いながら清々しい時間ですね。

当初の天気予報では午後から雨模様と心配してましたが、これだっら大丈夫でしょう。休憩舎から雄国湿原まではほぼ平坦な木道を歩きます。


ワタスゲの群生地がありましたね。



この一帯からニッコウキスゲの大群落が、黄色い絨毯のように湿原を覆っているようです。







雄国沼は猫魔ヶ岳の噴火によってできたカルデラ湖ですが、その周囲を囲むように広がる雄国湿原は国の特別天然記念物に指定されています。皆さま、十分堪能されていらっしゃいますか。



金沢峠の展望台からは、雄国沼を囲むように、雄国山・猫石・厩岳山の外輪山が望める絶景地です。

雄国湿原のニッコウキスゲと展望を楽しむツアーはいかがでしたか。ご参加いただいありがとうございました。 (ガイド小板橋)
「花の名山」と呼ばれる白山は、爽やかに咲き競う高山植物が兎に角すごかった!クロユリや馬ノ立髪ニッコウキスゲの群落も印象的でしたね。
2025年7月8日
2025/ 7/4〜6 白山2702m(御前峰)ツアー データ:歩行距離12,6km・累計標高差+−1516m・2日間の所要タイム13時間(休憩含む)・コース(別当出合から砂防新道で室堂・翌朝山頂に登り、花と展望の観光新道で下山するメイン周回コース)
石川・岐阜・福井・富山の四県にまたがる「白山(はくさん)」は、御前峰・大汝峰・剣ヶ峰などの山々の総称。日本百名山にも選ばれていて、古くから信仰の山として親しまれてきました。白山は7月1日からいよいよ夏山シーズンが始まりました。白山山系は他山系から隔離された独立山系です。そのため白山には他の山岳からとび離れて分布しているいくつもの豊かな高山植物群が、全250種類超え約100種の分布の西限になっています。夏の白山は「花の名山」と呼ばれるほど、随所に美しい花が咲き誇る。7月初旬から8月上旬にかけては特に花の見ごろと言われており、白山を代表する「クロユリ」や「ハクサンコザクラ」「ハクサンチドリ」などの群生が白山室堂周辺で間近で見られるのが楽しみですね。今回のツアーは、花の白山トレッキングを堪能してから金沢での滞在も大いにエンジョイしましょう。

早朝4時に郡山市を出発してから約7時間かけて白山の主要登山口である市ノ瀬ビジターセンター経て別当出合に到着。予定通り12時から白山室堂に向けて登山開始です。

奥深い山岳地に位置する白山には原生的な自然が残る地域であり、石川・富山・岐阜・福井にまたがる白山国立公園に指定されている。周囲の山々を見上げると、なんかワクワクして来るようです。

別当出合休憩舎から吊り橋を渡って行くと、登り専用の急な石段があり、転倒しないように注意が必要です。なんだか最初から急なのでハッカハッカして辛いけど頑張りましょう。

出発から30分で中飯場。一気に汗だくの皆さま。ゆっくり休憩してから次のポイント別当覗へ。

ピンクの色に咲いたタニウツギが満開です。花から呼び出した雌しべが目を引きますね。磐梯山や安達太良山でも見られます。



高度を上げていくと少しずつ展望がひらけてきます。



甚之助谷を見上げると、大規模な地滑り補強工事が行われている様子がうかがえます。




花弁状の白いガク片が特徴的なサンカヨウ。とても良い香りがするサンカヨウでしたね。この辺でたくさん見かけました。


大きな花を傘のように広げる、キヌガサソウ。群落しているようです。

4月下旬はいわきの二つ箭山に登ったとき堪能した、ムラサキヤシオがまだ咲いているんです。さすがに3000m級の山です 笑。


甚之助避難小屋までの鞍部には雪が残っていました。このぐらいだったらつぼ足で大丈夫でしょう。

残雪の湿地には必ず咲いている、紅色のショウジョバカマです。


先頭の私は踏み抜きをしてしまった。名誉の負傷?左太腿に響く。

ここまで順調に登ってきまた。甚之助避難小屋に到着です。ここまで標高差700m・時間にして2時間半くらいかかったかな。暑さも幾分なくなり涼しくなった感じです。ここからが正念場です。

多少ガスってきたが、歩きやすいお天気になりました。樹木もまばらになり別山方面が眺められるようです。

まだヤマザクラが咲いていましたね。

イワカガミの登場です。


まだまだ余裕のある皆さま。黒ボコ岩までは急勾配なので足元注意です。





まさに命の水場です。延命水で後5年頑張りましょう。






十二曲り一帯のお花畑に癒されながら、眺めの良い(今回は視界ゼロ)黒ボコ岩分岐に到着。この先は、御前岳を仰ぎながら弥陀ヶ原の木道歩きになります。室堂まであと少しですよ。

弥陀ヶ原は主として湿地の植物が多く、数年に一度コバイケイソウの開花群落が見れれるそうです。また、クロユリ、ハクサンコザクラ、ハクサンフウロ、イングルマ、イワイチョウ、ミヤマキンバイ、ミヤマガラシ、アオノツガフウロ、ミネズオウなどそのその時々に応じて木道沿いに見れれるそうです。


最後の五葉坂をひと踏ん張りで、今夜の山小屋室堂に着きます。ようやくお天気も回復してきましたね。

おつかれさまでした。只今の時間5時40分。ギリ夕食時間に間に合いました。もちろん生ビール🍺待っていてくれました。ありがとうございます。

標高2450mにある白山室堂にも夕焼けが始まりました。最高峰の御前岳麓の水屋尻雪渓とのコントラスト見事でしょうか。

7時を過ぎることろに陽が沈みます。星空も輝いていたそうです。明日のおお天気が下り坂で心配です。おやすみなさい💤。

おはようございます。早朝5時から最高峰の御前岳を目指します。予想通りといいうか生憎のお天気でので、御池めぐりはやめてピストンしてから室堂に戻ります。

さっそく、クロユリを見つけて大興奮です。室堂平では自然観察路が設けられています。今年は例年より残雪が多く若干開花が遅いようなかんじでしょうか。






山頂には奥宮の社が鎮座し、神職の万歳で日の出を迎えるようです。





本来でしたら、北アルプス連峰や乗鞍岳・御嶽山をはじめ、遠くは八ヶ岳や南アルプスまでの大展望が楽しめるもですが残念です。それでも霊峰白山を登頂した達成感に大満足のようですね。


御朱印をいただいてから朝飯にしましょう。2時間歩いたのでお腹が空きましたね。

お腹も満たしたら、別当出合まで下山しましょう。きょうも花の白山を堪能しましょう。

少しずつですが青空が見え始めたようです。ワクワクしますね。さて、帰りのルートはどうしましょうか。観光新道はお花畑と尾根歩きでの展望がいいのですが、がれ場や谷筋の急坂が心配です。


それでも黒ボコ岩か分岐から観光新道ルートを選択しましょう。蛇塚を過ぎた辺りからお花畑が広がっていました。ニッコウキスゲやハクサンシャジンなどが混生する馬のたてがみ・真砂坂一帯は、この道ならではの美観でしょうか。自然が作りだす色鮮やかな絨毯のような花々に、ただ感動。誰に世話されたわけでもないのに、毎年、見事に花を咲かせるのはなぜだろう? ハクサンコザクラ・ハクサンフウロ、白山の名を冠した高山植物は全部で18種類もあるそうです。確かめてみてくださいね。



























夢のような時間を楽しんだ稜線歩きを終え無事予定時間に別当出合に戻ることができました。ご参加いただきありがとうございました。さて、今夜は金沢市に宿泊してノドグロを食べましょう。明日の観光と近江市場でのお鮨も楽しみですね。