ガイドの四方山話≫一覧を見る
- 2025/6/12 6月上旬から高山植物で彩られるベストシーズン‼︎ 東北を代表する花の名峰 森吉山と秋田駒ケ岳ツアー3日間でした。
-
2025/06/07〜09 森吉山&秋田駒ケ岳3日間ツアー 森吉山データ:歩行距離4、8km・累計標高差309m・所要時間3時間半(休憩含) 秋田駒ヶ岳データ:歩行距離10,5km・累計標高差888m・所要時間6時間(休憩含)
東北エリアの花の百名山と言ったら森吉山を真っ先に思い浮かぶ。森吉山は、秋田県東部に位置する約20km四方に及ぶ山が連なり、最高峰の向岳(1454m)からの大パノラマとたおやかな山容にはオオシラビソの森と、6月からは湿原一面に高山植物が咲き誇り登山者に親しまれいる山です。翌日は花の山としても知られているもう一つは秋田駒ヶ岳。主峰の男女岳をはじめとして男岳、女岳、小岳、横岳、焼岳など、幾つものピークがある秋田駒ヶ岳は国見温泉登山口から外輪山横尾根を登り主峰をめざします。大迫力の溶岩流を下りムーミン谷の愛称で親しまれている高山植物のあふれるスポットを回るベストルートをチョイス。今年は雪が多かったのでお花畑が気になりますね?
今回のツアーの拠点となった、岩手県雫石の山間にある秘湯秋田駒ヶ岳5合目登山口にある国見温泉♨️森山荘に泊まることも目的でもありました。ひなびた雰囲気が懐かしく感じる昔ながらの湯治湯です。3日間源泉掛け流しの温泉を楽しんでください。
エメラルドグリーンの露天風呂から新緑の山並みと英国が見渡せる光景は日常の疲れを癒してくれるでしょう。
湧水にお酒やビールを冷やして夕食の準備に入ります。
今晩の料理は前菜はカルパッチョ、メインディッシュはブイヤベース。今回のツアーで一番大変だったのはメニューを何にするかとか、食材の買い物だったようです。
ガイド自慢の手作りと言っていましたが、やはり専業主婦には太刀打ちできません。手際の良さには敬服いたします。私はひたすら呑む側になりました笑。ほんとにありがとう。
ブイヤベースは勿論ですが、ガーリックバターで焼いたパンも美味しかったです。
ビールから始まり、色ワイン、日本酒と初日の宴は延々と続きます。明日の登山は大丈夫でしょうか。
翌朝は晴れ模様です。朝食は森山荘の山菜づくしを頂いてから秋田県の森吉山に出発です。
森山荘から田沢湖を経て延々2時間かけて、森吉山阿仁スキー場に到着。ここからゴンドラに乗って、標高1,167mの山頂駅舎まで。約8合目から歩き始めることができます。体力に自信のない人でも楽しめる森吉山です。
阿仁ゴンドラを利用して、およそ20分の空中散歩を楽しむことがでます。花の百名山として知られる森吉山は、日本三大樹氷の山としても有名で、四季をそれぞれに訪れる人の絶えない山だそうです。
山頂駅舎にあるビジターセンター掲示板の情報では登山道には雪が残っているとのこと。心配された花は咲いているのだろうか?という間に、シラネアオイとの邂逅でーす。
そうなんです。今年は雪が多かったので通常より開花予定が遅れているのですが、今回の主役はシラネアオイのようですね。
千葉から、そして郡山から1日かけて来た甲斐がありましたね。
たおやかな登山道を進むと一変してオオシラビソ一帯には残雪がありました。ここはツボ足での大丈夫なので滑らないように小股で慎重に通過しましょう。
程なくして石森のピークに到着します。ちょっと天気が怪しくなってきました。しばらく展望が期待できません。
微かに森吉山山頂が見えて来ましたよ。
どうでしょうか。花の百名山と言われる所以に納得です。次々と花の共演が続きます。
スタートして約2時間で森吉山山頂です。ちょうどこの時間帯はガスっていて
鳥海山や岩手山などの展望は望めませんでした。下山とともに少しずつ晴れ間が出て来たようです。
「ヒュウガミズキ」という花だそうです。皆さんに教えていただきました。
最高のロケーションです。山頂には登山者も見えています。山頂に行く時間がずれていたらと思いますが満足でしょうか。
ようやく最高の天気になりましたね。花の森吉山歩きを楽しんでいますか。
次から次へと現われるシラネアオイ群生地にうっとりしながら登山道を下りましょう。
次の主役となるニッコウキスゲもまだかまだかと待っていますね
振り返ると森吉山がまたおいでよと言っているような気がしました。今日1日お疲れ様でした。
帰り道に田沢湖のあの像を見に立ち寄りました。由来を聞いて一同そうなんだ。
森吉山から戻る途中で地元のスパーマーケい立寄り前菜を調達して森山荘に。温泉♨️後から2日目の宴に入る。これが最大の楽しみでもありますね。、頼んでおいた、朝採りの曲がり筍を焼いていただきました。それは其れは美味しいこと😑無いですね。
そして、夏野菜カレーライスもと登場です。全て作っていただきありがとうございます。
最後は露天風呂でまったりと今日の疲れを癒しましょう。
3日目、朝から陽射しも出て暖かい1日になりそです。きょうは標高1637mながら高山植物の宝庫として知られる秋田駒ヶ岳に国見温泉森山荘横から登ります。
急な階段をひと登りでぶな林に入っていきます。
初夏はイワカガミロードとなる道を登っていくと外輪山に辿り着けます。
外輪山横長尾根からは女岳の大迫力の溶岩流が見渡せました。ひと休みしてから横岳をめざして尾根歩きがはじまります。
高度を上げていくと田沢湖が見えて来ましたね。
そして最高峰の男女岳が現れます。先ずは横岳まで頑張りましょう。
眼下にはムーミン谷見えています。だいぶ雪渓がありそうですね。
スタートして2時間、お天気も良く快調なペースで横岳山頂に到着しました。
ヤマザクラからめざす秋田駒ヶ岳山頂が目の前に聳えています。
一旦、鞍部に下ると阿弥陀池避難小屋です。トイレも綺麗です。
一気に登って最高峰の男女岳に到着。男岳、馬の背、横岳はもちろん、岩手山や乳頭山、森吉山、田沢湖など大パノラマの展望が広がっていました。
阿弥陀池でのんびりと昼食休憩です。風もなくほんとに今日は登山日和になりました。
男岳を横目で見ながら、険しい谷を一気に下ります・雄節の影響で一帯が崩落しているようですので慎重に歩きましょう。
大雪のせいでしょうか。大規模に渡って岩なだれが起きていました。ムーミン谷のお花畑が残念ですが、自然の猛威には逆らえませんね。
ムーミン谷でお会いした皆さんと。ムーミンを持参で来られたんですね。
総じて今年は雪解けが遅く花の開花がこれからのようですが、それでも堪能することができた2日間でしたね。下山も順調でお昼には国見温泉に戻ることができました。
誰もいない湯船には湯の花が浮かんでいました。国見温泉♨️に入浴してさっぱりして帰りましょう。秋田遠征ツアー3日間おつかれさまでした。盛岡冷麺も美味しかったですね。
- 2025/5/31 待ちに待った尾瀬シーズンの幕開けです!大江湿原は清らかな雪解けから一斉に咲く清楚で愛らしいミズバショウの季節でした。
-
2025/ 5/29 尾瀬沼ハイキングツアー データ:歩行距離7,1km・累計標高差333m・歩行タイム4,5時間(休憩含)
清楚で愛らしいイメージが人気の尾瀬を代表する花「水芭蕉」。深く積もった雪に閉ざされた長い厳しい冬。冷たい雪解け水に自然の厳しさを想い起こさせる尾瀬の早春に、清らかな雪解け水のほとりに慎ましく楚々と咲き始め、短い春を精一杯に楽しむかの様に一斉に花開き、大群生を魅せる。
標高の高い尾瀬では5月中旬から雪が解けはじめ遅い春を迎えます。檜枝岐村は尾瀬の玄関口。ハイキングの起点となる御池からのシャトルバスが運行開始する時期に水芭蕉の見ごろを迎えます。おはようございます。待ちに待った尾瀬ツアーにご参加ありがとうございました。今年は残雪が多く御池から沼山峠までのシャトルバス運行が遅れたため、本日の催行となったわけです。
尾瀬探索のハイライトといえば、なんとといっても尾瀬ヶ原と福島県檜枝岐からの尾瀬沼を挙げなければならない。それには沼山峠を越えていきます。今年は雪がまだ残っていますね。滑らないようにゆっくり進みましょう。
小一時間後には尾瀬に到着しました。まだ草紅葉を思わせる景色が広がっていました。そんな中、水芭蕉の花点在しています。尾瀬沼は燧ヶ岳の運かや山崩れで只見川が堰とめられてできた沼です。群馬と福島の県境にあり、大江湿原をはじめ大小さまざまな湿原が点在し、それらを縫うように沼を一周する登山道が敷かれています。
雪解け水が流れる付近にはミズバショウの群生地が広がっています。
きょうはバレーボール繋がりのお友だちメンバーのご参加です。日頃の行いが良さそうで、小雨模様の予報は午後3時ごろからですよ。
ワタスゲの花をみつけました。白い綿毛状になる前は、淡黄色の花が咲くんです😃
木道を歩いていくと😀 まだ雪が残る燧ヶ岳がくっきりと目の前に迫って来るようです。4つのピークがありますがご存じでしょうか。正確には5つかな。右から、ミノブチ岳、まないたぐら、しばやすぐら、みいけだけ、赤ナグレ岳といずれの山も標高が2,210mから2,356mと東北で一番高い山になります。
そうこう言っているうちに、尾瀬沼が見えてきましたね。尾瀬沼には長蔵小屋やビジターセンタもあります。
ひとまず尾瀬沼湖畔を探索してみましょう。そんな時に、地元新聞社の取材を受けモデルになったように沢山の写真を撮って貰いました。明日の朝刊紙が楽しみですね。
ヤマザクラも咲いていますね。
尾瀬沼をバックに記念のお写真を撮りましょう。尾瀬が初めて来られた方には、大自然の中を歩くことも新鮮な空間だったでしょうか。
尾瀬沼と燧ヶ岳が望める絶景地を陣取って楽しい昼食の時間です。フルーツや漬物、お菓子まで次から次とご馳走になりました。ありがとうございます。
尾瀬沼水面ゆらぎの波模様がなんとも綺麗でした。
檜枝岐村出身の平野長蔵は、1915年この地に「長蔵小屋」を開き、その後の尾瀬の礎となりました。建替えをして現在も山小屋として営業しています。
休憩してから尾瀬ビジターセンターに寄り、尾瀬の自然や造形を学びましょう。尾瀬ではニホンシカが増えて自然環境にさまざまな影響を与えています。特に大江湿原では、ニッコウキスゲ等の植物の食害が起こっています。他にも、植物の根を掘り起こしたり、体についたダニや汚れなどを落とすため泥浴びをして「ヌタ場」ができて、乾燥が進み、土がむきだしになる「裸地化」がおきるそうです。湿原をニホンシカ守るために、侵入を防ぐため防鹿棚を設置したり捕獲したりと対策をとっていました。
遥かなる尾瀬の山旅はいかがでしたか。清楚なミズバショウに会うことができましたね。今度はニッコウキスゲが咲くころお待ちしております。
踏み抜きに気をつけて沼山峠を戻ります。
平日にも関わらず、遠方からのツアーの皆さんが尾瀬に訪れていましたね。雨にも遭わず楽しく1日を過ごすことができました。ご参加いただきありがとうございました。
- 2025/5/27 シャクナゲが咲くころ、千曲川源流をたどる二日間の山旅‼︎ 奥秩父の甲武信ケ岳を縦走して来ました。
-
2025/5/24~25 日本百名山甲武信ケ岳(2,475m)ツアー データ:歩行距離16、2km・累計標高差1,476m・累計歩行タイム12時間20分(休憩含)
日本一の長流、千曲川(信濃川)の最初の一滴を落とす山。日本の中央分水嶺にあって三県にまたがる奥深い山でもある甲武信ヶ岳は山名の響きの良さがいい。もちろん深田久弥が選定した日本百名山の一座です。
初日は、毛木平登山口を起点として八丁坂ノ頭まで急勾配が続き十文字小屋まで2時間半。シャクナゲの群生地がある山小屋では、ビール焼酎を飲みながら楽しい夕べとなりましたが\(//∇//)\ある事件が起こる笑。そして夜はどしゃ降りで眠れず一夜を過ごす。翌朝は幸運にも雨が上がって出発するが、突如として鎖場が現れて大山ピーク、武信白岩山、尻岩とアップダウンのある尾根道を延々と歩き続けました。朝方から風があったりガスったりと景色を見る余裕はなかったが、何とか雨にも遭わず長い道のりを歩き抜きようやく三宝山に着いた時の安堵感は今でも伝わって来ますね。甲武信ケ岳山頂からの富士山をはじめ、すべての日本アルプスと八ヶ岳が南北一直線に並ぶ大展望が見れたら感動することでしょう?それよりも山頂を極めたという達成感があるかもしれませんね。最大の魅力は苔むした沢床になる千曲川源流を下りナメ滝や新緑の自然林の美しい沢沿いを歩きが、山旅の疲れを癒してくれるでしょう。
佐久平駅で皆さまとと合流して奥秩父川上村毛木平まで約60km。今回は毛木平登山口から十文字峠へ行って甲武信ケ岳へと縦走し、千曲川源流を下る周回コースになります。
ゲートを抜けてしばらく行き、右に千曲川源流の道と分かれて十文字峠に進みます。
見上げるとアカヤシオが咲いている。谷筋にはシャクナゲも咲いているようだ。
この一帯は鬱蒼としており倒木も多いですね。今日は予想に反してお天気持ちそうで安心しました。
紅葉樹のブナやミズナラ林の倒木にはかならず苔が生えていますね。苔が好きな環境って大体木漏れ日が当たるような場所らしいです。全く暗くても駄目だし、直射日光がガンガン当たってもよくない。それから、苔は自分の体に水分を蓄え、それが蒸発するので林の中の湿度を保ち他の生き物に適度な潤いを与えます。この一帯の山々は苔むしが生息する環境なのでしょう。
そんな自然の営みないど考えながら急斜面を登っていくと十文字峠に到着です。この付近には待望のシャクナゲが群生していました。
今夜の泊まる山小屋でーす。峠に佇む丸太造りの十文字小屋は郷愁を覚えるような昔ながらの雰囲気を感じさせてくれますね。
昨夜の土砂降りには参りましたね。平屋建ての3段ベットの一番上だったので雨音で眠れませんでしたが、低気圧が夜の間に通過したようです。おかげさまで雨も上がりました。さあ、先ずは三宝山までの尾根歩きが始まりますよ。きょうも山歩きを楽しみましょう。
大山までは鬱蒼とした樹林帯の登りが待っていました。風もあるし肌寒かったりとレイヤリングをこまめにして疲れないように工夫しましょう。
そしてそしてクサリ場が現れました。ここを登らなければ先にはいけない難所でもあります。基本は三点支持ですよ。
そんな時に見つけたシャクナゲの花。気分を変えてロングトレイルに挑戦です。
大山の岩頭に立つと幻想的な展望が広がる。雲海に浮かんだ山並みが幾重にも見える、なんという光景だろか。低気圧が通過したといっても山の天気は変わりやすのが常だ。
三宝山までは幾度もピークを乗り越えてのアップダウンが続き距離も長く感じるだろう。ここは正念場なのであと一息頑張りましょう。
そんな苦しい時間帯に見つけた可憐な花「バイカオウレン」が群生していた。参加者が検索して教えてもらいました。植物学者まきの富太郎が愛した花だそうです。心も体も癒されましたね。
山小屋をスタートから4時間を経てようやく三宝山に到着しました。本当にお疲れさまでした。山頂一帯はシャクナゲの群生地です。ここで休憩して昼食にしましょう。
大休憩後にストレッチをしてから甲武信ヶ岳に向けて出発です。一旦下ってから急登があるが30分くらいで山頂だろう。最後の急登を力を振り絞って頑張りましょう。峰に立つことで皆さんの苦労が喜びと言いしれない達成感となるでしょう。
憧れの日本百名山甲武信ヶ岳にようやく辿り着きました。ほんとうによく頑張りましたね。皆様をお連れできて私もガイド冥利に尽きます。
霞んでいて富士山や八ヶ岳は見えませんでしたが、清々しい気分でしょう。眼下には川上村の高原野菜レタス畑のハウスが望めました。
悪天候と云われた週末の2日間でしたが、結果的には素晴らしい登山日和だったと思います。途中お会いした大勢の登山者も心持ち笑顔だったようですね。
一気に急斜面を下り千曲川源流を辿りながら毛木平に戻ります。千曲川-信濃川水源地標がありました。水源の水流はわずかだが、ここから約370kmを旅して日本海の注ぐ大河となるだろう。
千曲川源流のお水は冷たくて美味しいですね。
日陰の沢筋では残雪が凍結していました。
本流の沢ベリに下ると、このコース唯一の滝であるナメ滝に至ります。
ここまで来ればあと90分くらいで登山口でしょう。ようやく気持ちのゆとりが出てきましたね。
千曲川の流れの勢いがあり、この付近の苔むしも広がっています。
切り立った岸壁にはアカヤシオが綺麗に咲いていました。もう少しで山旅が終わります。
東西に連なる奥秩父の中ほどに位置する甲武信ケ岳は変化に富んだ歩きがいのあるコースでしたね。データ以上に厳しい山行だっかと思いますが、この経験は他の山で活かされるしょう。