「危急時対応技術」この言葉は、どんなイメージですか?
昔から…「君子危うきに近寄らず 備えあれば患いなし」と云われましたが。
自然の中では予測できない事故が起きる可能性があります。山の不整地や岩がちの道では、転ぶという変動が都会よりも起こりやすいでしょう。急病になっても山ではレスキューされるまで相当の時間がかかることもあるでしょう。悪天候であれば、救助のヘリも飛ばないかもしれません。山をはじめとする自然は、管理されていないが故にリスクが高いのです。
危急時対応技術というとファーストエイドや心臓蘇生法、あるいは搬出法をなどが思い浮かびます。もちろんそれは重要な要素ですが、危急時対応術は登山計画段階から始まっています。どこに危険があり、損害の可能性があるのか?回避可能か?不可能か?予想されるリスクをどうやって低減されるまで洗い出し準備して対処していくリスクマネジメントが必要不可欠だと思っております。もちろんアクシデントが起きた時の対応にも最大限の努力をいたします。
緊急時のビバークに備えての常備するツェルト設営。これは8名入りました^_^ ガイドが持つべき「危急時対応」の考え方を、わたし達は定期講習会で共有化しながらガイドスキルを高めています。
(日本山岳ガイド協会主催 危急時対応技術講習会 平成26年9月24~26日開催)